東京都における新型コロナウイルス第5波の感染拡大・縮小の主要因の分析 とウイズコロナ社会実現への期待

東京都における新型コロナ感染症の第5波は8月末から急激に縮小し,10月12日現在の新規陽性者数は週平均で100人以下となりました.テレビでは「第6波が必ずやってくるだろうからなぜ急激に低下したのか科学的に明らかにする必要がある」という言葉をよく聞きます.この疑問は全く科学的ではありません.第6波の感染拡大を防ぐには,第5波の感染拡大が何故起きたのかを明らかにする必要があります.また感染縮小の第一要因はコロナワクチン接種の普及であることは常識的に自明です.これは従来にない新しい展開です.むしろ第5波の感染急拡大の主要因を科学的に理解し,with コロナの新しい社会が実現できるのではないかと考える新しい段階になっているのです.本論文は多くの犠牲者をもたらした第5波の感染症流行の主要因は何かを科学的に解明し,その要因が検査・隔離の重要性を十分に理解しなかったためであることを示します.そして今後ワクチン接種の普及と抗体カクテルなどの医薬の進歩の下では,先進国ではすでに採用されている無料の即自検査制度を導入することにより,感染者を医療体制の範囲内に抑えつつ自由な社会・経済活動を復活できる可能性があることを示しました.

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